【マシン編】MotoGPって何が面白い?マシンをよく見ると各メーカーの特徴が見えてくるはず!
前回はライダーの紹介をしましたが、今回はマシン編。
マニアックな世界に感じるかもしれませんが、ここで出てくるマシンが世の中を走っているマシンのベースになっていることは確かです。
サーキットをものすごいタイムで走るMotoGPマシンにはどんな秘密があるのでしょうか。
レギュレーション(規制)について
各メーカー・各チームはひたすら金と時間を注ぎ込んでマシンを完成させていくわけですが、勝つためにはどんなマシンにしてもいいということではないのです。
大まかなレギュレーション項目は、
・シャーシ(フレーム)とエンジンがレース専用のプロトタイプ(試作品)であること
・排気量が1000cc以下であること
・シリンダー数が4気筒以下であること
・最低車両重量が157kgであること
などがあります。
細かなものはガソリン容量の指定やタイヤサイズ、シーズン中に使用できるエンジンの数などがありますが、探るとキリがありません…。
ですが難しく考えず、「とっても軽い4気筒1000ccの市販されていないマシン」くらいの認識で十分です。
そしてスペックについては250馬力以上と言われていますが、どのメーカーも明確に数値などは公表していません。
各メーカーのマシン
Yamaha YZR-M1
加速も良し、最高速も良し、コーナリングも良し、そして一番「扱いにくい」という評判をライダーから聞かないマシンです。
ヤマハの扱いやすさはここから来ていると言っても過言ではありません。
バレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスが操るワークス(※下記記載)マシンが優秀な為、サテライト(※下記記載)マシンも良い結果を残しています。
解説
※ワークス(チーム)=マシンの製造メーカーが直接チーム運営をしレースに参戦する体制のこと
※サテライト(チーム)=メーカーが製造したマシンをリース又は購入をしレースに参戦する体制のこと
Honda RC213V
ホンダが誇る走る実験室のRC213Vですね。
2013・2014・2016年にマルク・マルケスが年間チャンピオンに輝いたマシンであり優秀なのは確かですが、最近のエンジンは暴れ馬と例えられるほど扱いにくい難しいようです。
フィジカル面で多くを求められるマシンとなってしまっており、現在はマルク・マルケスとダニ・ペドロサの技術でチャンピオン争いに食い込んでいるという状況です。
しかし見ている側としては、ホンダの努力が垣間見えるので、応援したくなる瞬間も。
いくらお金をつぎ込んだり、頑張っても全てがうまくいかないという部分はレースの面白いところでもあります…。
Ducati Desmosedici GP 17
最高速にスキルを全振りしていると言われるドゥカティのマシンです。
ストップアンドゴーのサーキットやストレートの長いサーキットで特に力を発揮しています。
試行錯誤の末に生まれた一番上に掲載している”ハンマーヘッド”と呼ばれている特徴的なフロントカウルはMotoGPならではのモノです。
Suzuki GSX-RR
2015年にMotoGPに復帰し着々と仕上げられてきたマシンですが、今シーズンは少し残念な結果に…。
様々な要因が絡み合い結果がうまく出ないという状況です。
他メーカーと違うところはヤマハのモビスター、ホンダのレプソルのような大きなスポンサーが付いておらず「SUZUKI」が全面的に出ているのがイケてますね。
Aprilia RS-GP
調子の上がらなかった昨年と比べると確実にレベルを上げたアプリリアのマシン。
他メーカーの調子次第では表彰台に上がる姿が見られる日も遠くないことでしょう。
KTM RC16
モータースポーツ×RedBullのクールさを再確認させてくれるKTMのRC16。
今シーズンよりMotoGPに参戦したKTMですが、2人の契約ライダーとテストライダーが優秀な為、レースを重ねるごとに性能を上げています。
それぞれメーカーの色が反映されている!
各メーカーのマシンはそれぞれ自分たちの特徴や色が反映されています。
優等生のホンダ、ハンドリングのヤマハ、という言葉はレースから生まれた言葉です。
エンジンのここが凄い!という細かな部分よりも、そもそも見た目がかっこいいし、迫力あるマシン達です。
メーカーのキャラクターを考えながらマシンを見ると今まで気づかなかった共通点や意外性が面白く感じますよ!
これで知識は準備万端・・・次回、肝心な視聴方法に続きます!
この記事をかいた人
ゆっるい会社のディレクター兼デザイナー。宇宙・空撮・映像・写真・アニメーションとかいろいろ。レーサーみたいな400ccV4マシンで峠とサーキットを駆ける。