【盲点】意外と見落としがちなフォークオイル交換!交換しないとどういう症状になる?
バイクのオイル交換、というと普通はエンジンオイルだけを思い浮かべると思います。
しかしバイクってエンジン以外にもオイルが入っているんです。
今回はメンテで意外と見直しがちなフォークオイルについてご紹介します!
交換しないとどうなる?
サスペンションの役割ってイメージ的にはバネが主役ですが、実はバネと同クラスで重要なのが「ダンパー」
バネだけの場合トランポリン状態ですが、ダンパーはその動きを緩やかにする働きをしています。
凄く縮んだバネが戻ってくるとき、普通だったら縮んだ分だけ勢い良く「ビヨーン!」と戻ってきますが、ダンパーはあるとビヨーンを緩やかに「スコー…」と戻ってくるんです。
これが「ビヨーン」と戻ってくると信号待ちなどで止まった瞬間、バイクが後ろに跳ね返ってくるような感覚になります。
当然タイヤが動くわけではありませんが、フォークのバネが戻ってきているため車体全体が後ろに押し戻されてしまうんです。
走っている時にも影響があり、バイクをバンクさせるときにフロントフォークを縮ませて倒すのが普通。
しかしダンパーが抜けているとバンクさせる前にビヨーンと戻ってくるのでおかしな挙動になってしまいます。
コーナリング中もずっと前後にフワフワしっぱなし。
なのでこういうバイクに乗っているとライダーも自然とそれに合わせるしか無くなり、おかしな挙動のバイクに慣れていってしまうんです。
しばらくは慣れで乗れてしまいますが、危ない挙動なので最悪転倒する可能性も。
オイルが劣化している
オイルが漏れてないから大丈夫!、と思いがちですが漏れていなくてもオイルが劣化してこうなってしまうんです。
ダンパーを効かせる、ということはオイルが狭い通路を通って別の部屋へ流れる、みたいなイメージ。
この狭い通路を何回も通っているとオイルが段々疲れてきて最初は「ねっとり」していたオイルが水のように「シャパシャパ」になってきます。
シャパシャパの状態では狭い通路でも通りやすいのでダンパーが効かなくなる、というわけです。
交換時期は5千〜1万km
編集部の5万円バイクも段々乗り味がおかしくなってきた、ということでフォークをばらしてオイル交換。
フォークだけにバラして体重をかけた時、ダメなフォークはトランポリン状態になっているので感覚でわかると思います。
写真はすごく汚いくらいのオイル状態。
本来青や赤など色がついてるもんですが、もうドス黒い鉄色。
これでもこの前までかろうじてダンパーは効いてました…。
普段から自分でメンテナンスしている方なら簡単だと思いますが、フォークを取ってバイクを自立させるための手段が無かったり色々用意しなければいけないので難しい場合はバイク屋さんに頼みましょう。
大体工賃1万ちょい、倒立だと少し上がるくらいで交換してくれます。
交換してからもう一度体重をかけると違いは一目瞭然。
ビヨーン!だったのが少しゆっくり、しなやかに沈んで戻ってくるのが正常です。
まとめ
バイクは機械なので、新車で買ってもメンテナンスしなければ色々と劣化していくもの。
特にオイルは使っているのが目に見えない分見落としがちになってしまうポイントです。
しかしオイル交換をするだけでバイクが見違えたくらい乗りやすく元気になる感覚はライダーしか味わえない喜び。
個人的にはメンテしてバイクが直ると、愛犬に芸を覚えさせて素直に覚えてくれた、みたいな微笑ましい感情になります笑。
ちゃんとしたバイクに乗っているとバイクライフがさらに広がっていくのでやったこと無かった、という方は交換してみてください!
この記事をかいた人
28歳MotoBe編集長。愛車はRA125、SR400、MHR、NSR250R(MC21)※組立中など大の旧車、2スト好きでもある。バイクに関するWeb記事、雑誌、ライトな写真撮影、脚本、イベントなど何でも編集屋さん。 関連記事:【バイクの魅力】バイクに乗り始めた理由は?「バイクがあれば色んな遊びができるから」ケース1(編集長)