キャンツーの課題!シートバッグvsホムセン箱はどっちがいいのかツアラー女子ライダーが検証!
キャンプツーリングの荷物をパッキングする時、何を使用していますか?
大体の人は「シートバッグ」か「ホームセンターの箱(以後ホムセン箱)」のどちらかに落ち着くと思います。
本当にキャンプツーリングに向いているのはどちらなのか? 私が所持している「モトフィズキャンピングシートバッグ」と「アイリスオーヤマRV600」を比較し、徹底検証していきたいと思います!
パッキングのしやすさ
私の今のキャンプ装備はこちらです。
想定としては、「自宅から300キロくらいの場所まで下道で行き、通り道で食材調達と温泉に入り、夜にはキャンプ場で焚火をしてしっぽり飲んで一泊して帰る」という感じです。
テントに寝袋、焚火道具に机、ランタン、調理器具、洗面道具、雨具といったところでしょうか。
多くもなく少なくもない、標準的なキャンプツーリング装備だと思います。
まずはホムセン箱
アイリスオーヤマのRV600にキャンプ道具を詰め込んでいきます。
ホムセン箱の場合は、当然ですが荷物は上からしか崩せません。
そのため、荷物を使う順番とは逆の順に詰め込んでいくと荷ほどきがしやすいです。
マットは入らなかったため、外にくくりつけることに。
また、雨具や洗面用具はツーリング中に取り出せないと困るので、箱の中ではなくサイドバッグに入れることにします。
箱、マット、サイドバッグ2つという構成になりました。荷ほどきする時のことを考えてパッキングはしましたが、バイクが乗り入れ不可のキャンプ場で泊まる場合、荷物の運搬の往復がちょっと面倒くさそうです。
シートバッグの場合
モトフィズキャンピングシートバッグ2は両サイドから開けることが可能になっていて、荷ほどきの時の自由度がホムセン箱より高めです。
ホムセン箱ほど厳密に考えてパッキングはしなくて良いので楽!
特筆すべきはこれです。
分かりにくいと思いますが、シートバッグの上部が独立したポケットになっていて、わざわざ荷物をほどかなくても出し入れが可能なポケットがあります。
雨具や現地調達した食料を入れておくのに良さそうです。
女子ライダー的に「おおっ」と思ったのがこの部分です。
なんとサイドのポケットのうち、一つが取り外せてポーチになります!
これとてもポイント高いです。
女子ライダーの皆さんのツーリングの悩みの種は「化粧が崩れること」だと思います。
これに化粧道具を入れておけば、ささっとスマートに化粧直しをしに行くことができます。
最終的に一つのバッグだけに収まりました。乗り入れ不可のキャンプ場でも荷物を楽々搬入できます。
シートバッグの完成度に脱帽
パッキングの楽さ、パッキングした荷物のシンプルさ、パッキングした荷物を道中で取り出す時の便利さ、いずれにおいてもホムセン箱よりもシートバッグに軍配が上がると思います。
こうして比較してみると、モトフィズキャンピングシートバッグの完成度の高さには思わずうなってしまいます。
両側から開く収納部といい、上部のポケットといい、サイドのポーチにもなるポケットといい、さすがバイク専用設計のよく考えられたバッグであると思います。
バイクにつけた時の見た目
キャンプツーリングで切っても切れないのが、愛車と旅の風景のショットです。
そのため、「荷物を積んでいて絵になるか」という点も重要になってきます。
ホムセン箱の場合
ぱっと見た時の感想が「日本一周してそう……」
実用一辺倒ならではの「野暮ったい美しさ」とでもいうのでしょうか。
旅は綺麗なだけじゃないんだぜという空気がむんむんに出ています。
オフロード車やアドベンチャーバイクに向いていそうです。
シートバッグの場合
すっきりとしておしゃれです!
華麗なフォルムがウリのSSなんかでも雰囲気を崩さずに積めそうです。
アメリカンバイクやクラシカルなネイキッドバイクにも死ぬほど似合いそうです。
これ積んだトライアンフのスクランブラーあたりを路肩に停めて、一服タバコをやってるナイスミドルがいたら、女子ライダーとしては思わず声をかけてしまいそうです。
どんなバイクにしたいのかによって評価が分かれる
完全にここは個人の好みの話になってしまいますが、「我が道を行く泥臭い旅バイク」を演出するのであればホムセン箱一択であると思います。
実用性のみを重視し、周りなんて気にしないという潔い男らしさがあるといえるでしょう。
「スマートに道を駆け抜けるおしゃれなバイク」を目指すのであれば、シートバッグの方が良いと思います。
シートバッグはどんなバイクにも似合うようにデザインされたものなので、無難なカッコよさ、という感じでした。
雨への対応
キャンプツーリングは何百キロも離れた場所に行くことが多く、出発した時は晴れていたとしても道中はどうなるか分かりません。
そのため、雨が降ってもとっさに対応できる力が求められます。
ホムセン箱の場合
今とパッキング方法が異なりますが、ほぼホムセン箱とサイドバッグのみで構成したパッキングで東北一周を試みたことがあります。
アイリスオーヤマRV600は特に防水加工をされた箱ではありませんが、ビニール等を全くかぶせずに雨の中6時間ほど走り続けても、全く中身が濡れることはありませんでした。
ホムセン箱は完全防水ではないものの、とっさの雨でも何もしなくていいほどの対応力があるといえます。
シートバッグの場合
「あ、ダメだわ」と思わずつぶやきました。
マットを括り付けた状態で付属のレインカバーをつけようとすると、どうしてもはみ出してしまう…。
仕方がないのでマットを取り外して、レインカバーの装着を試みます。
「あっ、だめだわ」と再び呟きます。
はっきり言ってビニール袋をアクリルの紐で縛っているのとさほど変わりません。
走っているうちにどこかに飛んでいき、荷物がずぶぬれになる未来が見えます。
これならレインカバーは無しで、中の荷物を防水の袋に入れてしまう方がマシでしょう。
雨への対応力は圧倒的にホムセン箱
とっさの雨に対する対応力の高さに関しては、特にレインカバーも何もしなくても良いホムセン箱の圧倒的勝利でしょう。
シートバッグはそれ自体は布のカバンなので防水性はないに等しい上に、付属のレインカバーがちょっと貧弱です。
多分自分の持っているカバンとマットに合わせて、各自50Lくらいのゴミ袋をかぶせてしまったほうが良いでしょう。
しかし、ゴミ袋なんかをかぶせてしまうと、シートバッグの利点である「スマートなかっこよさ」が失われてしまいます。
味があると言えばそれまでですが、せっかくなら雨の日だってかっこよくありたいものです。
長期間キャンツーならホムセン箱一択、1~2泊はシートバッグ
実際に比較してみて、「どうして日本一周をするライダーのカバンは、シートバッグではなくホムセン箱が多いのか」の謎が解けた気がします。
雨への対応力の高さ、泥臭いかっこよさの点から、長期間のキャンプツーリングの場合はホムセン箱が優位すぎます。
しかし、1~2泊の天気がある程度予測可能なキャンプツーリングである場合、シートバッグの利点はとても光るものがあります。
スマートでかっこいいですし、何よりもサイドのポケットがポーチになる等のギミックは便利すぎてやみつきになりそうです。ホムセン箱にはどう頑張ってもまねできません。
いかがだったでしょうか?
次のキャンプツーリングのカバン選びの参考にしてくださいね!
この記事をかいた人
バイクにキャンプ道具を積み込み、思い立ったらふらっと旅にでる20代女子ライダーです。 Rebel250、フォーゲルにまたがり、「身軽」「シンプル」「一つまみのロマン」をモットーにキャンプツーリングをしています。