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【バイクの魅力】バイクに乗り始めた理由は?「とあるYoutuberが羨ましくて」ケース(20歳/大学生)

免許取得を禁じられた高校で育った私は、19年間、バイクと無縁の生活を送ってきました。

それどころか、免許を取得する高校生に冷ややかな目線を送る嫌な人間だったのです。

今回はそんな私がなぜバイクに乗ったのか、今も乗り続けているのかを紹介します。
関連記事:【バイクの魅力】バイクに乗り始めた理由は?「自由にどこでもいけるから」ケース5(32歳/ライター)

最初はバイクに全く興味がなかった

私とバイクの出会いは、幼少期に見ていた仮面ライダーにまでさかのぼる
――わけではありません。
じゃあ家族や友人が乗っていたからその影響で
――ってわけでもないんです。

周りでバイクに乗っている人は一人もいませんでした
「どうしてこんな危ない乗り物に?(笑)」
車至上主義者であった私は、「ライダー」と聞くと、不良や命知らずのお馬鹿さんといった偏見を抱くほどのバイク嫌い嫌い人間でした

とあるYoutuberとの出会い

そんなバイク排斥派青年であった私は、接続の悪くなったワイヤレスイヤホン購入のため、Youtube動画を見漁っていました。
価格、接続、充電持続時間。様々なイヤホンを比較検討していく中、とあるチャンネルと運命的な出会いを果たします。

それがトーマスガジェマガです。
彼は、主にガジェットを取り扱うレビュアーでした。軽快なトークとテンポの良い編集、そんな彼の動画スタイルにハマった私は、関連動画にあった日本一周シリーズに手を出し始めます

こんな風に文句たらして旅したい!


「何でバイクなんて乗らなあかんねん」
奈良弁で愚痴をこぼしつつもzzr1400に跨がるモトブログは斬新でした。
ガジェットオタク、ウェアはユニクロ、延々と続く旅への悪態。不良や走り屋といったライダーへの悪いイメージが180度変わってしまうくらい彼の動画は斬新でした
教習初日、アクセルの回す方向を間違えて焦る不安でいっぱいの私を「フフッ」と鼻で笑った教官、忘れてませんからね

免許取得と悲しいバイク選び

教習所でCB400を操った私(「不安だなぁ」と検印をもらったことは秘密)は、400ccいけるな、操れるなこりゃ、と謎の自信を持ったまま、バイク選びを始めました。
中古サイトグーバイクを穴が開くほど見つめた結果、レトロでクラシカルなバイクたちが売られていることを知ります。

エストレア、SR400、CB400SS。バイクに興味のない友人と共に10店舗以上の中古バイク屋を這いずり回っているうちに、こんな思いを抱き始めました。

コイツもバイクの世界の道連れにしてやろう

「エンジンかかりますか?」「維持費ってどのくらいですか?」
店員と話す私に冷たい目線を送っていた友人の反応も、店舗数を重ねるにつれよくなっていきました。
「ちょっと、いいかも」と心動かされているような言葉まで吐き出します。いける!

最後に回ったお店で最高のSR400に出会った私は、契約書にサインをする際、満面の笑みで友人に語り掛けました。
「バイク、いいでしょ。欲しくなったでしょ」
「うん、俺免許取るわ」
そうか、一緒にツーリング行こうな。キャンプとかしようね。男同士の約束、なんて熱いやり取りでしょうか。
一か月後、念願のSR400を納車したことを報告すると、目を輝かせた友人が言いました。
「車契約してきた」

ライダー生活の始まり


納車して三日後、山梨県にある道志村に向かいました。念願のキャンプツーリングです。
道志みちを走り抜け、テントを設営し、たっぷりご飯を買い込んで、大自然を満喫した深夜、事件は起きました。
ギュルルル。
大量のカルパスとポテチに驚いた小腸と大腸がせっせと働き、大便を生成していたのでしょう。小雨の深夜、私は迷わずトイレに向かい便座に腰を下ろしました。

無い。尻をぬぐうための白い紙が、無い!
これほどまでに時間の不可逆性を恨んだことはありません。
AM1:00、虫が飛び交う静かなトイレで私は絶望しました。

その後どうなったかは、ここに書き記すことができません。ただ、一つ言えるとすれば、「ごめんなさい」の六文字でしょうか。
山梨の清流、そしてその水を使うであろう県民の皆様、ごめんなさい。今日も私は元気に生きています。

ツーリング仲間を見つける


納車して約半年、SNSでツーリング仲間を見つけました
同じバイクに乗っている、たった一つの共通項が二人を結び付け、昔からの親友みたいに話をする。なんて素敵な話でしょうか。バイクの力を感じた瞬間でした。

ですが、そんな思いは「投資してみない?」の一言で簡単に崩れ去ってしまいます。
「始めた人全員がお金を儲けられる」
「勉強すれば安全だよ」
何だろう、この望まないレールに乗せられているような違和感。こちらが疑っていないのに、どうしてスラスラと喋るんだろう?

ねずみ講だ。

そう直感し、「うん、一度考えてみる」と帰宅。以来彼と連絡を取っていません。悲しい。

そして現在


今年の夏は聖地北海道に行き、行く先々で自撮りをしちゃうほど、バイクを満喫しております。
免許を取る前の自分が今の自分を見たらびっくりするでしょう。何せカメラロールには、20年間で一番の笑顔をした私がいるのですから
おいバイク! 旅の手段でしかなかったくせに魅力的すぎるよ!

この記事をかいた人

高野創太アイコン

20歳大学生。愛車はSR400です。主にキャンプツーリングと近所の徘徊にバイクを使用しています。

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