【潜入してみた】これこそホルモン屋台の真骨頂!競輪場でホルモンウドンを食うの巻
こんにちは。MotoBeグルメ番長でおなじみ後藤です。
皆さんもご存知でしょうか。ここ近年「ホルモン」が流行っているのを。どこの街に行ってもホルモン屋が目につく光景が目立ちます。若者はもちろん、女の子たちなんかもホルモンをつまみにして、ビールやホッピーをグイグイと“やってる”というのが昨今のホルモン事情みたいです。
出典:http://todajaco.blog.fc2.com/
でもちょっと待ってください!
数々のホルモン屋を巡ってきたホルモン番長の後藤からすれば、「ホルモン」って実はもっとディープな食べ物だと思うのです。実際、ホルモンが若人たちのキラキラした日常に色を添えてるなんて、なんか嘘くさいなぁと思ってしまうのです。
そこで今回は後藤が疑念を抱く、明るいホルモンの世界ではなく、造詣のある少し深ーいホルモンワールドにご案内しようと思います。
まさにディープなホルモン屋を発見
後藤が関西方面に行った時に探し当てたのがここ。奈良競輪場の中にある名物、ホルモンウドンです。
外にある駐車場から競輪場の中に歩いていくと、一見怪しい世界が広がっています。そこはギャンブルに人生をかけたオトコ達が集まってくる場所。とちょっと驚かしましたが、実際にはそんな大げさな人ばかりじゃありません。ただ、競輪や競馬、競艇にパチンコなど普段ギャンブルをやらない人達からすれば、特殊な空気を相当に感じる世界です。
(なんか日本じゃないみたいだよなあ)なんてぼちぼち歩いていくと、ありました。ホルモンウドン屋さん。
コワモテのアニキと一触即発?
トタン屋根の下でホルモンを煮ているのは、マスクで顔を覆ったアニキ。ちょっと怪しい雰囲気です。我々が眼中に入るや否や、ジロっと睨みます。悪い事なんてなんにもしていなのにドキドキしてしまいました。
突然マスクの下から「ニイちゃん達、どっから来た?」とドスの聞いた声。
「え、あ、東京からです」「あんたら、素人やないやろ?」「え、いや、その素人じゃないっていうか、雑誌とか作ってますけど」「そんなヤツが何しに来た? ギャンブルはやらんよな?」
突然のやり取りに我々相当にビビってしまいました。このあと、競輪場の闇に迷い込んで、もしかしたら二度と帰れなくなるんじゃないだろうか、なんてことまで真面目に考えました。
「あ、いや、ホルモンウドンがあるっていうから食べてみようかと思って。それで写真とか撮らせてもらえたら…」もはや、最後の方は消えてしまいそうな小さな声に。何も言わないうちから、素性を見抜いてくるアニキに嘘をついても通じません。
突然、アニキが「そうかぁ、やっぱりワシの目に狂いは無かった。ニイちゃん達、いっぱい写真撮ってや。何に書くか知らんけどいっぱい書いてな」と突然フレンドリーなアニキに大変身。お祭り屋台でも見かけるような、発泡スチロールの器にウドンとホルモンを入れてくれました。(でかい鍋で似ているホルモンは、お洒落なもつ焼き屋さんで食べるのと違って、ちょっと苦い内臓を甘辛く煮たもの)
食べれば生きた心地がしてくる温かい味
口に運ぶと、薄味の関西風ウドンにアニキのホルモンが妙にマッチしています。ウドンをすすったら少しホルモンを食べると言う繰り返しが生きた心地を思い出させてくれました。
真っ黒なホルモン、全部同じものに見えてしまいがちですが、実は色々な部位が混ざっているようで少しずつ食感と味が違う。ずっと煮込みっぱなしのホルモンたちは、ちょっと噛んだだけでホロホロと崩れていきました。
「あー、なんかオトコの夢みたいだなぁ」なんて思いながらウドンを味わいます。ダシとか味付けだけじゃなくて、もっと深いものが煮込まれているような気分になるウドンでした。
コワモテのアニキは良い人でした
「ごちそうさまです」「また来てや」
店を後にしようとすると、ぼそっと後ろからアニキの一言が聞こえました。
「今日はええ日や」
さて競輪場を始めとした日本全国のギャンブル場では、数多くの隠れB級グルメが訪れる人を癒しています。
ギャンブルをやらない人でも、レースを見るだけで十分に楽しめるのが良い所。そこに今回紹介したホルモンウドンのような隠れグルメに出会えたなら、最高の一日になるのではないでしょうか。
各開催場では駐車場を完備しているので、のんびりとしたお休みを過ごすのもいいかもしれませんね。
奈良競輪場:ホルモンウドン
住所:〒631-0811 奈良県奈良市秋篠町98
駐車場:競輪場周辺に8ヶ所の駐車場有。駐車台数2,600台(無料)
この記事をかいた人
二輪業界に長くいる、MotoBeのアドバイザー兼ライター。バイク全盛期を経験しており、現在の愛車はRZ250、Z1000、MACHⅢなど。