仕事終わりにひとっ走り!GPX DEMON GR200Rで高速アリのショートツーリングは楽しめるのか、フルカウル大型乗りが検証!
前回記事:新車47万で買えるフルカウル、GPX DEMON GR200Rはトレンドをバッチリ抑えた先進的なスポーツマシン!
前回記事:新車47万で買えるフルカウル、GPX DEMON GR200Rってどんなバイク?レベル別に様々なライダーが乗ってみた感想
タイのバイクメーカー、GPXから登場したフルカウルスポーツモデルのデーモンGR200R。
これまでスタイリングやいろんなライダーに乗ってもらってインプレッションしてきましたが、今回はツーリングで検証!
仕事終わりにパパッとひとっ走りするようなショートツーリングではデーモンはどう楽しませてくれるんでしょうか!
日が落ちるまでのショートツーリング
バイクの良いところってちょっとだけ空いた時間だけでもふらっと出かけて時間を有効に使えるところ。
今回はお昼まで仕事で終わった後日が落ちるまで少しだけ走りたい!というショートツーリングでデーモンを使ってみます。
ライダーは普段から大型フルカウルに乗っている若者ライダーが担当。
普段大型に乗っている事もあってか乗り始めから軽さに感動。
大型ライダーが250クラス乗ったらそりゃ軽く感じるわ、と思うかもしれませんが、乗っている感覚は国産のフルカウル250とかよりも軽い感覚です。
足つきもいいのでちょっとバランスを崩したくらいじゃ全く不安にならないというのも跨ったときの軽い感覚が影響していると思います。
今回は川崎周辺からスタートして千葉房総を走るルート。
他の車が多く、渋滞もしやすい幹線道路ではストップ&ゴーの繰り返しですが、それもほとんどストレスにならず、むしろ楽しく乗れるのもデーモンの良いところ。
1速2速でヒラヒラと軽快に走っていく感覚はこの排気量ならではの楽しみ方。
もちろん排気量が大きかったりもっとパワーがあるバイクもありますが、そういうバイクってこういう飛ばせない街中がストレスに感じてしまうもの。
さすがに完全停車の渋滞にハマってしまったらそこまで変わりませんが、他の車の動きに合わせてタラタラ走るくらいはデーモンの得意分野でした。
優しいキャラは交差点でも
街中を走っていると当然直線だけではなく交差点のような曲がり角もあります。
デーモンは交差点のような車幅の狭い曲がり角でもすごく楽に曲がれるバイクなんです。
普通スポーツバイクって呼ばれるバイクってこういう飛ばさないでゆっくり曲がるようなコーナーは大の苦手のはず。
交差点は飛ばしたら危ないし、結局は徐行になるんですが、荷重移動とか面倒なことしなくてもハンドルを切るだけでスイスイ曲がる感覚はとてもスポーツバイクとは思えないほどの楽さ。
変な言い方ですが、小手先のような中途半端な運転でも交差点のようなコーナーであれば気持ちよく、スクーターと同じくらいの感覚で曲がれるバイクでした!
高速走行でも十分なパワー感
街中を抜けて首都高にIN。
これまで大体30〜40km/hで走ってましたが、高速では60〜80kmにスピードアップします(首都高は制限速度60km/h)。
料金所を抜けて合流するための全開加速は申し分ない加速感!
加速の仕方は単気筒200ccの妥当な加速ですが、高回転までしっかり伸びるので6速を使う頃には制限速度までしっかり加速しきってました。
あとは6速低回転で首都高からの景色を楽しみながらアクアラインを目指します。
途中に何個かあった首都高の高速コーナーでは街中では感じることのなかったデーモンの新たな一面を発見。
曲がれる速度まで減速して少しづつバイクを倒しながらコーナーに入るとバイクがレールに乗ったようにスイーっと思い描いたライン通りに曲がってくれるので自分がめちゃめちゃ運転うまくなったんじゃないかと勘違いするレベル笑。
アクアラインに入ってからの100km/h走行も問題なし。
流石に6速低回転からアクセルを開けても中々鋭く加速していきませんが、ギアを2つくらい落として中回転〜高回転域を使うように走れば100km/hからそれ以上までもしっかり加速します。
正面からの走行風もフルカウルなのでほとんど体で風を感じること無くストレスフリー。
車線変更や追い抜きなんかでもまだまだ速く走れそうな余裕を感じました!
アクアラインの定番スポット、海ほたるで休憩。
一息ついたら千葉房総を目指します。
フルカウルの弱点、横風は影響してくる?
海ほたる以降のアクアラインはトンネルではなくしばらく海の上に道が続いています。
このエリアは横風が結構激しくて中には危ないので超ゆっくり走るというライダーも。
フルカウル車は当然ネイキッドなどに比べてカウルがある分風の影響を受けやすいですがデーモンがどうなのかは未知数でした。
この日は横風があまり吹いておらず、普段より快適に走れるくらいでしたが、デーモンも風で左右に振られたりすること無く快適でした。
たまに吹く強い横風は多少影響を受けますが、影響を受けたところで微妙なハンドル操作で難なくクリアできるレベル。
低速でゆっくり走ると軽快なバイクですが、高い速度で走っていれば適度な安定感もあります。
めちゃくちゃ横風の影響を受けやすいバイクもありますが、デーモンは特に気になるほどの影響は受けませんでした。
峠は安全に思い通り走れる
高速を降りて房総到着。
房総周辺は色んな峠道があって楽しめるポイント。
アクアラインを使えば都内からもすぐに来れるので今回のようなショートツーリングにはピッタリの場所。
ただ房総の峠はどこも道が細くてハイスピードコーナーみたいな場所は多くありません。
しかし細々とした峠道でも軽快に走ってくれるのがデーモンの強み。
都内を走っている時に感じた軽快さは峠でもしっかり味として出てきます。
峠ってバイクが思い通りに動くだけで楽しさが何倍にも広がります。
今回のライダーも峠を走り慣れているわけではありませんでしたが、デーモン特有の軽快さと小排気量のエンジンを回す楽しみが合わさって存分に峠ショートツーリングを楽しめました!
まとめ
デーモンは決して速いスポーツバイクではありません。
見た目は速そうですが、乗ってみると誰でもバイクを楽しめるような優しさがあるバイクなんです。
ここでもっとパワーを求めたり、もっと上のレベルのコーナリング性能が欲しかったりもするかもしれませんが、それと街中でも乗りやすい性格を1台で両立させるのは無理な話。
ただバイクの性能を100%引き出せない初心者が乗っても自然と80%くらいは引き出てくるのがデーモンにしか無い魅力なんです。
ファーストバイクに迷っている初心者やフルカウル初挑戦のライダーなどでも最初から安心して走れるバイクだと思います。
バイク側からライダーの実力を引き出してくれるような、寛大な性格のバイクでした!
取材協力:GPX千葉
今回バイクをお借りしたのはGPXが全て揃っているGPX千葉。
実車の見学はもちろん、試乗もできるのでお近くで気になっている方は是非一度行ってみてください!
この記事をかいた人
28歳MotoBe編集長。愛車はRA125、SR400、MHR、NSR250R(MC21)※組立中など大の旧車、2スト好きでもある。バイクに関するWeb記事、雑誌、ライトな写真撮影、脚本、イベントなど何でも編集屋さん。 関連記事:【バイクの魅力】バイクに乗り始めた理由は?「バイクがあれば色んな遊びができるから」ケース1(編集長)